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2005年 07月 15日
ウチには2頭の犬がいる。
性格はけっこう違うと思う。 アルヴィネは、自分の犬として育てるのには2頭目だ。 (あいだにお預かりのぼくちんが入っているけど、彼は私の犬ではなかったので除く) 一頭目のICEで望み、なしえなかったものを、彼女は私に与えてくれる。 時々ぞくぞくするような満足感と共に彼女が与えてくれる。 けれど、私がいかにアルヴィネに対して気を使い、あらゆることを想定しておののきながら彼女と暮らしているかは、きっとヒトにはわかりにくいことだろうと思う。 どんな犬でもそうかもしれないけど、飼い主と犬との間に信頼を生み出すのは容易なことではない。 昔、ICEを飼った時にお世話になった方から言われたことがある。 「家に連れて帰ってしばらくは、絶対にきつく叱るな」と。 初めて犬を飼う人間に、と言って語弊があるなら私にとって、これは大変大事なアドバイスだったと思っている。 2ヶ月そこそこの仔犬としばらく暮らしたって、それだけできちんとした信頼関係はできるものではない。 けれど、しばらく一緒に暮らすことで、安心感を与えることはできるだろう。 何かを始めるのは、その後だ。 ICEの時は必死で、とにかく無我夢中といった感じだった。 ICEのおかげでしんどい思いもしたし、泣きわめいたことだってある。 でも、ICEとだからこそ、そんな私でもやってこれたのだと最近は思う。 同じように余裕なくアルヴィネを育てていたらどうだっただろうか。 きっと私は彼女の信頼など欠片も得ることができなかったに違いない。 1才半を過ぎ、彼女は産まれてからずっと私の元にいるわけだから1年半のどっぷりとした付き合いになる。 けれど、こういうと意外に思われる方も多いだろうけど、私は未だに彼女に対する態度を探しあぐねている。 日々、彼女の信頼を得ようと、私なりに必死だ。 けれど、焦りはない。 だって、ICEとだって、長い、長い時間がかかったのだ。 今になってやっとわかることも多い。 アルヴィネとはもっとかかっても不思議じゃない。 2頭目の犬ではあるけれど、アルヴィネを飼うのは最初で最後だ。 私も変わっていくように犬だって変化する。 一瞬たりとも、同じ場所で止まってはくれない。 今ここでできた関係は、今ここであった関係でしか過ぎない。 次の瞬間瞬間、刻々と変わっていく。 それはICEが私に教えてくれて、今なお教え続けてくれていること。 アルヴィネは、ものごころついたあと、自分から気負いなくお腹を出すのに10ヶ月かかった。 あれだけよく私を見、言うことも聞いていても、家の中で私と二人きりのときでも、お腹を見せることに緊張が伴っていた。安心していないのだ。 (ちなみにICEはもともとところかまわずへそ天犬なので、彼女にはそういうバロメーターはない) 初めてアルヴィネがゆったりと仰向けになり「撫でて」というそぶりを見せた時を、私はしっかり覚えている。びっくりしたから。 犬を動かすのと、信頼を得るということは、一対のようでいて、やはり違う。 ああ、やっと、彼女の信頼の欠片を得ることができたのかもしれない、そう思って、本当に嬉しかった。 少なくとも、安心できるという気持ちを、身をもって示してくれた。 今では私が横になっていると、擦り寄るように自分も仰向けになって甘えてくる。 外でも、人に甘える時はお腹を出して「撫でて」という。 ほんの小さな、なんでもないこと。当たり前のことと思う人も多いだろう。 けれど、そういう小さなことを喜びとして私はアルヴィネと過ごしている。 あるのかないのかわからないゴールを目指すのではなく、小さな幸せをひとつずつ積み重ねながら、アルヴィネとの距離をみつめ、その先で交差する瞬間瞬間を捕まえられたら素敵だと、そう思って。
by latasca
| 2005-07-15 00:13
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